休日はミニベロに乗って

趣味の自転車(特に小径車・折り畳み自転車)についてもっと知って、さらに楽しい休日を。このブログを通じて初心者サイクリストの輪を広げていきたい!

初心者のためのツール・ド・フランス講座 1時限目 チームとは何か?

私、自転車乗りとしてはまだまだ初心者の域を出ておりませんが、テレビでのレース観戦は昔からしておりました。しかしながら周囲に自転車競技に興味のある友人は少なく。ルール自体も知らないひとがほとんどでした。まぁ、興味がないのだから知りたいと思わないのも当然ですけどね。

なので、興味のないひとにゴリ押しする、これだけ知ってれば自転車競技が楽しくなるよ的なことを、ツール・ド・フランスを題材にポイントだけを噛み砕いて書いていきたいと思います。

 

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出典: http://www.jsports.co.jp/

 

そもそもツール・ド・フランスとは、

ロードレースの世界大会としてはグランツールを呼ばれる3大レースがあります。

1. ツール・ド・フランス

2. ジロ・デ・イタリア

3. ブエルタ・ア・エスパーニャ

文字通りフランス、イタリア、スペインで開催される長距離レースですが、このうち最も歴史が古く人気のあるレースがツール・ド・フランスです。

ツール・ド・フランスは毎年7月に開催される約3週間にわたるレース、距離にして3,500km弱を走ります。

 

よく個人種目なのか団体種目なのか?というネタがネット上での話題にもなっています

 

結論から言うと団体種目です。ただし非常にわかりにくい、というか魔訶不思議なシステムなんです。なぜなら団体競技でありながら、優勝として最もスポットライトを浴びるのは総合個人優勝者だから。

「ツールドフランス 優勝」と検索してみるとわかります。大抵のニュースでは個人総合優勝者(所属チーム)となっていて、あたかも個人競技であるかのようです。

 

さてこのレース、1チーム9人で戦うのですが、チームとして優勝を目指すのではなく、チームの中の1人(エース)を勝たせるために戦うレース。エース以外のメンバー(アシスト)が勝つことはありえないレース。そこには「あわよくば」という言葉は存在しないのです。

なぜかというと、優勝を狙えるような有力チームの選手はアシストたちもトッププロ。チームと契約して報酬を得て走っている人たちです。チームはその選手たちにエースをサポートする役割を課しているのです。アシストが勝つということは、エースを勝たせるという役割を果たしていないということになります。どこの世界でも与えられた役割を果たせないプロに活躍の場は与えてもらえません。

 

ではアシストはどのようにエースを勝たせるのか。

エースの体力を温存するため、前を走って風よけになり、

他のチームに勢いがあれば自分のスタミナバランスを顧みず相手の戦術を乱し、

エースがパンクすれば遅れが最小限になるよう自分のタイヤを、ドリンクが足りなければ自分のボトルを差し出す。

そんな献身的な役割が求められます。アシストは優勝どころか完走ですら目的ではないということ。さらに言えば、そうは言っても自分が脱落すればチームとしては一つ駒を失うことになるので、単純に犠牲になればいいというものでもない。

 

このように書き連ねるとアシストが日の目をみないかわいそうな存在に映るかもしれませんが、アシストが優秀であってこそエースに優勝のチャンスが訪れる。優勝を託されるエースも、レースを離脱するアシストもそれぞれがチームのなかの役割。

ならば、チームに対してもっと注目してもいいのではないかと個人的にも思いますが、それも含めて自転車競技の魅力なのだと思います。

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